イーブーの観察日記

ハゼを中心とした雑多な記録です

2018-01-01から1年間の記事一覧

ニライカナイからの旅人

ニライカナイとは琉球列島各地に伝わる伝説の地。そんな伝説の地をその名に冠するハゼがいます。ニライカナイボウズハゼ Stiphodon niraikanaiensis です。このハゼは5年前の2013年に記載されたハゼで、現時点では沖縄島でしか見つかっていないとされていま…

プリンセスにリベンジ

以前ヒメハゼ属について書きましたが、実はあの時もう一種類紹介したい奴がいたんです。しかし、そいつは輸送中に忽然と姿を消し、写真一枚たりとも残せませんでした。奴にリベンジを果たさんと、いそうな場所をちょくちょく探していたのですが、なかなか見…

10月の夜

最近バタバタしていてあまりフィールドに行けず、元気がなくなってきたので10月に行った夜磯のことでも振り返ろうかと思います。 この日は久しぶりの磯歩きでした。多分4カ月ぶりくらいでしょうか?ワクワクしました。 まんじゅうこわい まず目についたのは…

トントンミー

最近、私の所属する研究室にベトナムからの留学生の方がやってきました。その方はベトナムや長崎でトビハゼの研究をしているそうです。これも何かの縁だと思うので、今日は沖縄のトビハゼ類、トントンミーについて書いてみます。 沖縄でハゼを意味する言葉と…

大波乱の西日本遠征 5日目&6日目

遠征もいよいよ5日目。この日は京都のF先輩と一緒に琵琶湖流入河川へ行きました。 道中のコンビニからみた山 内地を感じる 天気はばっちり、爽やかな夏空でした。京都から山道を越えて滋賀へ。道中の風景も杉林など内地らしいもので懐かしさを覚えました。ほ…

大波乱の西日本遠征 3日目&4日目

2018年7月7日、この日はR氏とともに琵琶湖へ。狙いはもちろんヤツ。確認するたびにみるみる上昇していく琵琶湖の水位に、一抹どころか百抹くらいの不安を抱きつつ一路滋賀県に向けて北進。出発時は弱かった雨が京都・滋賀の県境付近から急に本降りに… 今更引…

大波乱の西日本遠征 1日目&2日目

今までは魚について書いてきましたが、ここらで私の遠征の思い出について書いてみようかと思います。しかし遠征の目的はもちろん魚なので、内容は大して変わらないかもしれません。遠征シリーズの記念すべき第一弾は2018年7月の西日本遠征です。 2018年7月4…

プリンセス・ゴビー

ヒメハゼ、可憐な響きです。その名の通り小さくて主張しすぎない控えめな見た目をした可愛らしいハゼです。しかし可愛い見た目とは裏腹に中々厄介な連中でもあります。何を隠そうこのヒメハゼ属、同定が難しい上に和名の無い種が複数いるのです。“頭がやや尖…

神奈川の魚たち

神奈川は私の出身地であり、18年間暮らしてきた馴染み深い土地です。しかし大学進学を機に地元を離れるまでほとんどその魅力に気づいていませんでした。今では18年間のやり残しを埋めるべく、帰省の度に地元のフィールドに繰り出しております。今日は我が地…

サンゴの隙間

川のハゼ、干潟のハゼと続いてきたのでここらで海のハゼについて書こうかと思います。沖縄と言えば川でも干潟でもなくエメラルドグリーンに輝くサンゴ礁の海、多くの人がそう思うことでしょう。私自身沖縄に来たばかりの頃はそう思っていました。今日はそん…

キララハゼ属

キララハゼってかわいい名前ですよね。メルヘンチックでキラキラしてそうです。しかし名前とは裏腹にキララハゼの仲間はキラキラ輝く海ではなくドロドロした干潟にいます。ですが泥の中から現れるその姿は名前の通りキラキラしてます。 キララハゼ かわいい…

キバラヨシノボリ

クロヨシノボリの次はキバラヨシノボリ Rhinogobius sp. YB について書いていきます。クロとキバラは切っても切れない関係です。キバラヨシノボリは以前紹介したアオバラヨシノボリと同様に河川陸封型のヨシノボリで、奄美大島、加計呂麻島、徳之島、沖永良…

クロヨシノボリ

地元だと若干レアキャラ感があったクロヨシノボリ Rhinogobius brunneus ですが、沖縄では徒歩圏内でも見られる身近なヨシノボリです。普通種だからこそササッと観察できて、日常で疲れた心を癒してくれます。 大学構内の側溝にて撮影 最も身近なクロヨシノ…

スマートフォンからテスト

スマートフォンから投稿するとどうなるのか、テストがてら魚以外について書いてみます。 まずはクロイワトカゲモドキ、ゴニちゃんです。恐竜チックな見た目がカッコいいですよね。何回見ても写真を撮りたくなってしまいます。沖縄に来るまで、日本国内にこん…

アヤヨシノボリ

前回のアオバラヨシノボリに続いて沖縄のヨシノボリを紹介します。アヤヨシノボリ Rhinogobius sp. MO は頬のルリ色斑点が特徴的な中琉球固有のヨシノボリです。前回紹介したアオバラヨシノボリと近縁な種で、両側回遊性のアヤヨシノボリが河川に陸封されて…

アオバラヨシノボリ

沖縄には7種のヨシノボリ属魚類が生息しています。今日はそのうちの1種アオバラヨシノボリ Rhinogobius sp. BB を紹介します。 アオバラヨシノボリは沖縄島北部にのみ生息する固有種です。河川の中流域から上流域で見られ、一生を河川内で過ごす河川陸封型の…

アカボウズハゼ

アカボウズハゼ Sicyopus zoterophorum は私を川に引きずり込んだ魚です。 大学2年生の6月、その日は特に目的もなく朝から沖縄島北部の川でガサガサして遊んでいました。ふとタモ網の中に目を向けると、そこには見慣れぬ透明感のあるハゼが一匹。ヨロイボウ…

ブログをはじめてみました。

なんとなくブログをはじめてみました。飽きっぽいのでそう遠くないうちにブログの存在を忘れるかもしませんがよろしくお願いします。 このブログではもっぱらイーブー(沖縄の言葉でハゼを意味します)について書いていきます。 需要は無さそうですが、私自…