イーブーの観察日記

ハゼを中心とした雑多な記録です

沖縄の川

普通種に栄光あれ! Part 2

最後の更新はなんと2年前。日記などと題しておりますが、もはや年報ですらありません。この空白の2年間に大学院修了、就職など様々なことがありましたが、このブログにはあまり関係のないことです。という訳で本題に移ります。 今回は、普通種たちにスポット…

普通種に栄光あれ! Part 1

ついに終わってしまいましたね、上半期。皆様にとってこの半年間はいかがだったでしょうか? 私事ですが、この半年の間に就職活動も一先ず無事に終えることができ、来年度から社会人としとして生きていくこととなりました。学生でいられる時間、そしてこの沖…

”一針入魂” 思い出のハゼに思いを込めて

2021年ももうじき半分が終わってしまいますね。実に色々なことが起きた怒涛の半年間でした。なんだかんだやっているうちに前回の更新からだいぶ経ってしまったので、久しぶりに更新したいと思います。 今回は何か目新しいハゼが採れたわけではありません。と…

キジムナー再び

ここ最近干潟ネタが続いたので今回は川のハゼでいきます。今日のハゼは昨年の秋頃にも当ブログに登場したキジムナーこと赤いヨロイボウズハゼです。 昨年の9月に見て以来、また見ることができないかと探していたのですが、今年は中々ヒットせず外し続けてお…

やんばるの森のキジムナー

台風17号思っていたより強いですね。一時は沖縄島中南部を中心に4万戸以上が停電していたようですが、幸いにも我が家は無事でした。停電はせずとも外は大荒れの天気で家に籠るほかないので、この放置ブログを更新しようと思います。 今日紹介するのはキジム…

命の洗濯

長らく続いた忙しき日々もようやくひと段落しました。少し時間に余裕ができたので、昨日は渇いた心を潤すべく久々にボウズハゼ達を観察してきました。今回はその事について書こうかと思います。 天気予報では曇り時々雨とのことでしたが予報は外れていい天気…

平たいアイツ

ご無沙汰しております。最近何かと忙しく長らく放置状態の当ブログですが、久々に更新したいと思います。忙しいとはいいつつも、何だ彼んだフィールドに出る機会はあったのでネタはたっぷりあります。やっと時間が取れたのでちょいちょい紹介していきます。 …

ニライカナイからの旅人

ニライカナイとは琉球列島各地に伝わる伝説の地。そんな伝説の地をその名に冠するハゼがいます。ニライカナイボウズハゼ Stiphodon niraikanaiensis です。このハゼは5年前の2013年に記載されたハゼで、現時点では沖縄島でしか見つかっていないとされていま…

プリンセスにリベンジ

以前ヒメハゼ属について書きましたが、実はあの時もう一種類紹介したい奴がいたんです。しかし、そいつは輸送中に忽然と姿を消し、写真一枚たりとも残せませんでした。奴にリベンジを果たさんと、いそうな場所をちょくちょく探していたのですが、なかなか見…

キバラヨシノボリ

クロヨシノボリの次はキバラヨシノボリ Rhinogobius sp. YB について書いていきます。クロとキバラは切っても切れない関係です。キバラヨシノボリは以前紹介したアオバラヨシノボリと同様に河川陸封型のヨシノボリで、奄美大島、加計呂麻島、徳之島、沖永良…

クロヨシノボリ

地元だと若干レアキャラ感があったクロヨシノボリ Rhinogobius brunneus ですが、沖縄では徒歩圏内でも見られる身近なヨシノボリです。普通種だからこそササッと観察できて、日常で疲れた心を癒してくれます。 大学構内の側溝にて撮影 最も身近なクロヨシノ…

アヤヨシノボリ

前回のアオバラヨシノボリに続いて沖縄のヨシノボリを紹介します。アヤヨシノボリ Rhinogobius sp. MO は頬のルリ色斑点が特徴的な中琉球固有のヨシノボリです。前回紹介したアオバラヨシノボリと近縁な種で、両側回遊性のアヤヨシノボリが河川に陸封されて…

アオバラヨシノボリ

沖縄には7種のヨシノボリ属魚類が生息しています。今日はそのうちの1種アオバラヨシノボリ Rhinogobius sp. BB を紹介します。 アオバラヨシノボリは沖縄島北部にのみ生息する固有種です。河川の中流域から上流域で見られ、一生を河川内で過ごす河川陸封型の…

アカボウズハゼ

アカボウズハゼ Sicyopus zoterophorum は私を川に引きずり込んだ魚です。 大学2年生の6月、その日は特に目的もなく朝から沖縄島北部の川でガサガサして遊んでいました。ふとタモ網の中に目を向けると、そこには見慣れぬ透明感のあるハゼが一匹。ヨロイボウ…