イーブーの観察日記

ハゼを中心とした雑多な記録です

プリンセスにリベンジ

 以前ヒメハゼ属について書きましたが、実はあの時もう一種類紹介したい奴がいたんです。しかし、そいつは輸送中に忽然と姿を消し、写真一枚たりとも残せませんでした。奴にリベンジを果たさんと、いそうな場所をちょくちょく探していたのですが、なかなか見つかりませんでした。

 屈辱的敗北から1ヶ月以上経ったある日、ついに私はあのプリンセスに再び出会うことができました。小さなミナミヒメハゼを見つけては “うーん…” と悩み続けたものですが、本物を見た瞬間何かがビビっと来ました。

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ヒメハゼ属の1種 鰭立てのクオリティーには目を瞑ってください

 こちらがそのヒメハゼ属の1種 Favonigobius sp. です。日本のハゼでは sp. 3 とされています。同属他種に比べて口先が尖っています。全体的に体高が低めでスラッとしているような気もします。私は鰭立てがへたっぴなのですぐに鰭膜がボロボロになってしまいました。臀鰭が開ききってないのは鰭膜の破損を恐れチキった結果です。

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生時の姿 ミナミに比べておちょぼ口な印象

 生きている時はこんな感じです。体側に散在する赤い点模様と背側に入る黄色い模様が綺麗です。今月はこの個体を含めて3匹本種を見つけています。

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比較用にミナミヒメハゼ ド派手

 比較のためにミナミヒメハゼの画像も貼っておきます。sp. 3 に比べて体高が高く、口元もがっしりとしています。

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小さいミナミ?それとも sp. 3? 見れば見るほど分からなくなっていく

 フォルダを見返してみるとどっちなのか分からなくなってくる写真がいくつかあります。しかし、sp. 3 は見た瞬間に何とも言えない違和感があり、それを感じなかったのだからやっぱミナミなのかな?と思ったり… ファーストインプレッションは案外大事な要素な気がしています。
 まあ間違いなく言えることは “ヒメハゼ属怖い” です。