イーブーの観察日記

ハゼを中心とした雑多な記録です

アヤヨシノボリ

 前回のアオバラヨシノボリに続いて沖縄のヨシノボリを紹介します。アヤヨシノボリ Rhinogobius sp. MO は頬のルリ色斑点が特徴的な中琉球固有のヨシノボリです。前回紹介したアオバラヨシノボリと近縁な種で、両側回遊性のアヤヨシノボリが河川に陸封されてアオバラヨシノボリに種分化したと考えられています。

 アオバラヨシノボリが沖縄島北部の河川でしか見られないのに対してアヤヨシノボリは開発の進んだ中南部の河川でも見られます。大学から程近い水田の側溝でも見られる比較的身近な存在です。

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初めてのアヤヨシノボリ

 1年次の夏、先輩に初めて沖縄の川に連れて行ってもらった際にアヤヨシノボリを見ました。頬のルリ色斑の美しさに感動したのを今でも覚えています。

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今年5月に見た個体 鮮やかなルリ色斑とスッと伸びた吻が素敵なイケメン

 前回のアオバラが清楚系なのに対して、アヤは派手な美人といった印象です。人間であれば派手な人より控えめな人の方がよいのですが、ヨシノボリはどちらも好きです。

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全長8cm超えのアヤヨシノボリ 顔がいかつい

 通常全長6cmほどですが、昨年全長8.5cmの怪物級アヤヨシノボリを見つけました。あまりの大きさにタモ網に入った時はアヤヨシノボリとは分かりませんでした。この個体を見つけた川にはでっぷり太ったクロヨシノボリも沢山いるので栄養状態が良いのかもしれません。