イーブーの観察日記

ハゼを中心とした雑多な記録です

大波乱の西日本遠征 5日目&6日目

 遠征もいよいよ5日目。この日は京都のF先輩と一緒に琵琶湖流入河川へ行きました。

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道中のコンビニからみた山 内地を感じる

天気はばっちり、爽やかな夏空でした。京都から山道を越えて滋賀へ。道中の風景も杉林など内地らしいもので懐かしさを覚えました。ほどなく目的地に到着、大河川ほどは増水の影響を受けておらず、歩けそうな様子。準備をしていざ川へ、本遠征初めての川らしい川です。

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ゼゼラ 採れたてはもっと黒くてカッコよかったです

 現れる魚がどれも所見のものばかりでとても楽しかったです。ゼゼラ Biwia zezera も所見の魚です。写真ではだいぶ薄くなっていますが、採れたてはもっと鱗が黒っぽくて、鋼のような質感に見えました。

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ハス コイ科の王者って感じでした

 先輩がハス Opsariichthys uncirostris を見せてくれました。さすがはフィッシュイーター厳つい顔をしています、まさにコイ科の王者。ほんのり桜色に染まった頬も大変美しかったです。

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ドンコ 川上から流されてきどんくさい奴

 川上から何か流されてきたので気になり掬ってみたらドンコ Odontobutis obscura  でした。死んでいるのかと思いきや、ピンピンしていました。何故流されていたのか…どんくさい奴ですね。
 沖縄や神奈川ではお目にかかれない魚たちと戯れた後、魚屋で琵琶湖の魚を買いました。ビワマスの塩焼き、ハスの塩焼き、鯉のあらいなど初めて食べる魚ばかりで新鮮な気持ちになりました。どの魚も美味しかったです。琵琶湖の幸に感謝。

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下鴨神社 森の中にひっそりと佇む

 午後は時間があったので京都観光をしました。私がただの観光をするなんて珍しいことです。銀閣平安神宮、鴨川、下鴨神社などを見て回りました。中学校の修学旅行以来の京都、あの時歩いた道を見てふと思い出がよみがえりました。下鴨神社には縁結びのお社があるそうな、私には縁のない話ですが。

 夜は先輩おすすめのラーメン屋さんへ。気づけばスープもなくなっていました。湖の恵みを楽しみ、古都京都を観光し、おいしいラーメンを食べる、充実した一日でした。

 

 遠征最終日は単身岐阜県へ。4日目のリベンジです。しかし大雨の影響はいまだ続き、川は依然増水中。仕方がないのでこの日も小さな水路巡り。いくつかの文献を読み、たどり着いた水路にすべてを託していざ出陣。ガサガサするもなかなか目当ての魚は現れず。場所を変えようと元来たルートを歩いていると小さな魚影がちらほら。掬ってみるとそれはヨシノボリでした。

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トウカイヨシノボリ 遠征最終日にやっと会えました

 そこにいたのはトウカイヨシノボリ、遠征の目標5種のうち最後の1種です。遂に目標を達成しました。淡水魚目的の遠征としてはこれ以下はないと言える悪条件の中、無事に全目標を達成できるとは思っていませんでした。諦めない精神は大切だなと実感しました。また、今回の目標達成は寝床を提供してくださったり、一緒にフィールドを回ってくださった、R氏やF先輩のお力添えがあってこそのものでした。お二方には改めて御礼申し上げます。

 

 翌日、神戸空港から飛行機で沖縄に帰還。長かった遠征もいよいよ終わりです。人生初の西日本遠征、見る魚がみな目新しくとても楽しかったです。またいつか行きたいものです。