イーブーの観察日記

ハゼを中心とした雑多な記録です

10月の夜

 最近バタバタしていてあまりフィールドに行けず、元気がなくなってきたので10月に行った夜磯のことでも振り返ろうかと思います。

 この日は久しぶりの磯歩きでした。多分4カ月ぶりくらいでしょうか?ワクワクしました。

 

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まんじゅうこわい

 まず目についたのはマンジュウヒトデ Culcita novaeguineae です。某後輩が喜ぶヤツですね。こいつら結構カラーバリエーションがあって、見ていて中々楽しいです。名前の通りコロコロした見た目もイイですね。以前久米島で小型の個体を見つけたのですが、そいつは案外普通のヒトデって感じの見た目でコロコロしてませんでした。成長に伴って姿が変わるんですね。

 

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あざとい

 お次はコイツ。山K のハンディ図鑑の表紙を飾ったこともある有名なお方、モンツキカエルウオ Blenniella chrysospilos です。カエルウオの仲間ってとぼけた顔してて可愛いですよね。モンツキカエルウオはそのカラフルで愛らしい見た目からダイバーにも人気があるようで、モンツキ村などと呼ばれるポイントもあるんだとか。ボンベなんか背負わずとも潮間帯で見られるんだなぁこれが。と言う訳でモンツキ君を見てみたい皆さん、ダイビングもいいですが磯歩きをしてみてはいかが?

 

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モンツキの人気に追いつけ追い越せ

 3種類目はハナカエルウオ Blenniella periophthalmus です。“さっきと同じじゃないか!”と思った方はいますか?モンツキと似ていますがよく見ると微妙に違うんです。先ほどのモンツキは眼上皮弁(目の上の触覚みたいなやつ)が3分岐するのに対して、ハナカエルウオの眼上皮弁は分岐しません。まあ、一番の違いはその知名度でしょう… アイドル的存在のモンツキカエルウオのそっくりさんのハナカエルウオですが、残念ながら知名度はモンツキに遠く及びません。

 

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擬態の達人

 目と口のある石ではありません、魚です。この擬態上手な魚はオニダルマオコゼ Synanceia verrucosa です。背鰭の棘に猛毒があることで有名です。人が近づいても動かないことが多く、気づかずに踏んでしまったりすると大変危険です。気を抜かずに慎重に歩かねばなりません。