イーブーの観察日記

ハゼを中心とした雑多な記録です

キジムナー再び

 ここ最近干潟ネタが続いたので今回は川のハゼでいきます。今日のハゼは昨年の秋頃にも当ブログに登場したキジムナーこと赤いヨロイボウズハゼです。

 昨年の9月に見て以来、また見ることができないかと探していたのですが、今年は中々ヒットせず外し続けておりました。ヨロイボウズハゼは流れの速い瀬に多く見られ、そのような場所は大抵水深が浅く、観察の際には匍匐前進のような格好になるため背中や首がとても疲れます。最近運動不足な私にとっては中々のダメージです。悲鳴を上げる骨に鞭打ちながらこの日も川の中を進むものの目当てのハゼは現れず、今回は無理かなと諦めかけていたその時、ふと顔を付けた瀬の中に赤い何かが…

 

 

 

 

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今年も会えたぞキジムナー!

 やっと出ました。昨年見た2個体よりも朱色な感じです。腹部周辺も以前見たものより青みが強くカッコいい!しかし、警戒心が強めなようでカメラを向けるとそっぽを向いて逃げてしまいます。逃げるハゼを必死に追いかけながらシャッターを切りました。

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尻尾をフリフリ、威嚇しているのだろうけど可愛い。

  ギンギンに発色しているだけのことはあり、周囲のハゼたちに威嚇しまくりです。ピンボケな写真ですが近くのナンヨウボウズハゼに威嚇する姿を撮りました。当のハゼ達は必死なのでしょうが、小さなハゼ達の動きはなんだかコミカルで、見ているだけで心が和みます。急流の中、暫しハゼの尻を追いかけていると、突然向こうから青い奴が突進してきました。

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シュババババ

 自らのテリトリーにやってきた赤い侵入者に激怒したナンヨウボウズハゼの雄が、鰭を真っ黒にしながらシュバって来たようです。手前に写っているのも同じナンヨウボウズハゼの雄ですが、こちらはヤル気が無いらしくボケっとした色です。キジムナーとナンヨウのバトル!これはアツいぞ!と固唾を呑んで見守る私。果たして勝負の行方は…

 

 

 

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勝者ナンヨウボウズハゼ

 ナンヨウボウズハゼの剣幕に気圧されたのでしょうか、なんとキジムナーが何の抵抗も見せず敵前逃亡してナンヨウの不戦勝。侵入者を追い払ったナンヨウは、尚も威嚇を止めません。ナンヨウボウズハゼが威嚇や求愛をする際は、ジグザグ素早く泳ぎながら行われることが多く中々綺麗に写真を撮れません。しかし、今回は珍しく静止したまま鰭を全開にしていたので絶好のシャッターチャンス。個人的にお気に入りの1枚を撮ることができました。もっと沢山のハゼ達のベストショットを撮るべく、これからも川に通いたいですね。

 短いですが今日はここまで。次は何について書くか未定ですが、そう遠くないうちに更新したいです。