イーブーの観察日記

ハゼを中心とした雑多な記録です

平たいアイツ

 ご無沙汰しております。最近何かと忙しく長らく放置状態の当ブログですが、久々に更新したいと思います。忙しいとはいいつつも、何だ彼んだフィールドに出る機会はあったのでネタはたっぷりあります。やっと時間が取れたのでちょいちょい紹介していきます。

 さて今回の主役は、沖縄島で最も見つけるのが難しい (と私が勝手に思っている) ヨシノボリ、ヒラヨシノボリ Rhinogobius sp. DL です。名前の通り体が扁平で、眼の後方から第一背鰭の下方にかけて赤褐色の縦線が数本があるのが特徴です。また、胸鰭の基部に黒色斑があります。近年の研究によると本種は内地に分布するオオヨシノボリと近縁らしく、この胸鰭基部の黒色斑を見るとオオヨシノボリに似ているような気もします。まあ、同じ研究の結果によるとアヤヨシノボリとルリヨシノボリは近縁ではないらしいので、似た特徴を持つからと言って近縁と言う訳でもないのでしょう。

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ヒラヨシノボリ 青い第一背鰭がステキ

 西表島では数多くのヒラヨシノボリが見られるらしいのですが、ここ沖縄島では限られた河川でしか見られません。最近行った川ではそこそこの数がいましたが、この川に行くまでは2個体しか見たことがありませんでした。探している場所や探し方が下手くそだったんでしょうね。生態写真を撮りたかったのですが、残念ながらカメラの調子が悪く水中での撮影はできませんでした。

 ヒラヨシノボリが住むエリアは急峻な谷間を流れる渓流と言った感じの場所で、アクセスはかなり悪いです。それだけに激流に抗うたくましいこのハゼに出会えた瞬間の喜びもひとしおです。